患者さん |
10歳小学生女の子 |
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主訴 |
「前歯がデコボコに生えてきた」とのことでご相談いただきました。 治療としては、犬歯の生えるスペース不足を第一期治療で歯列幅径の拡大をして解決します。第二期治療では矯正用アンカープレートによる拡大にて獲得していきました。
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診断名 | 一級叢生 |
装置名 | 一期治療→急速拡大装置、バイヘリックス装置 |
抜歯部位 | 無し |
期間 |
第1期治療 10ヶ月 成長観察期間 36ヶ月 第2期治療 24ヶ月 |
費用 | 1,200,000円 |
治療のリスク | ②-4歯科矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合、又は望ましい場合があります。 |
症例の流れ
骨格的には全く問題ありませんでしたが、上の歯は犬歯の生えるスペースが無くなってしまった事で歯の正中がずれてしまいました。
また、側切歯が小さくなってしまった事(矮小歯)により見た目以上に問題が大きかったです。
下の歯は凸凹が大きいです。
まず第一期治療で側方への拡大を行い、スペースの獲得を図りました。
拡大は順調に行われましたが、第一期治療終了時点ではまだ叢生が残っています。
3年の成長観察後、第二期治療を行うべく資料を採取しました。
骨格的な問題点はほとんど無く、上下顎骨とも良好な成長変化を示しています。
成長に関しては身長増加が既に無く、ほぼ成人と変わりないとの評価をしました。
矮小歯もありますが凸凹も軽度で、さらなる拡大にも対応できそうとの判断から矯正用インプラントアンカーによる拡大(遠心移動)を行う事にしました。写真に見える金色のフックが矯正用インプラントアンカーです。
矯正用インプラントアンカーは絶対に動かない固定源として働き、本来難しいとされる非抜歯治療など治療目標に対し予知的な歯の移動が可能となります。
矯正装置撤去後の写真です。
矮小歯も大きさの回復を行ったため前歯の並びも綺麗で噛み合わせもしっかりしています。
現在、装置撤去1年半が経過していますがリテーナー使用状況も良く後戻りも無く安定しています。
歯科矯正治療でのリスクや副効果について
歯列不正や不正咬合の改善を目的とした歯科矯正治療にはリスクや副効果が生じる可能性があります。その多くは患者様自身の日常生活に重大な差し障りを与えるものではありません。
しかし、リスクや副効果が生じる可能性があることは事実であり、あらかじめ知っておいて頂く必要があります。また、ご本人からの迅速な連絡を頂く事で、被害を最小限に食い止める事が可能となり、安全な治療を行えます。
①矯正治療の一般的なリスクや副効果について
②歯科矯正治療と併用する治療方法に関して
③患者の素因または治療歴に由来する事柄に関して
④矯正歯科治療の計画および装置装着・使用方法に関して