主訴 |
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診断名 | 一級叢生 |
装置名 | ビムラー |
抜歯部位 | 無し |
期間 | 第一期治療 36ヶ月 |
費用 | 400,000円 |
治療のリスク | ④-3矯正歯科治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。 |
症例の流れ
(左・中左)前歯の凸凹と就寝時の歯ぎしりが気になるとのことで来院された患者さんです。
(中右・右)前歯部の叢生は微量でしたが、歯ぎしりにより上下の乳歯が著しく削れてしまっています、上顎の正中から3、4番目の歯(乳歯)は削れたことで形が著しく変化しています。
母親は今後、永久歯に交換していく中で永久歯も削れてしまうのではないかと心配されていました。
(左)そこで歯ぎしりを防止し同時に微量の叢生を解消するため、ビムラーと呼ばれる取り外し可能な装置を使用することになりました。
(中・右)ビムラーは複雑な形のワイヤーで構成された装置で歯ぎしりなど生理的な運動を利用しながら歯列に拡大力を加えていく装置です。
上下の歯は噛み合ない状態で装置を装着する事になるので同時に前歯部の叢生の解消や顎骨の前後的位置の改善も行う事ができます。
また、取り外し式の装置なので衛生的である事、痛みが少ない事もメリットです。
デメリットは取り外し式の装置であるため、改善に時間がかかる事、治療の進行が患者さんの使用状況に依存する部分があるため、治療に協力してもらえる事が前提になる事、固定式の装置に比べ治療結果が甘くなる事、症例が限られる事などが挙げられます。
(左・中左)治療開始から3年が経過した状態です。
(中右・右)就寝時の歯ぎしりもなくなり、完璧とはいえませんが歯列も綺麗なアーチを形成しました。
生理的な力を利用しているので後戻りの可能性もほとんどありません。
しかし継続的な使用が条件となり、装置の作り直しも何度か必要になります。
取り外し式の装置はどれもそうですが、必ずしも良い面だけでは無いです。
ドクタービーバーでは十分話した上で患者さんの不正咬合の状態やその方の性格などを総合的に判断し装置の提案をさせていただいています。
歯科矯正治療でのリスクや副効果について
歯列不正や不正咬合の改善を目的とした歯科矯正治療にはリスクや副効果が生じる可能性があります。その多くは患者様自身の日常生活に重大な差し障りを与えるものではありません。
しかし、リスクや副効果が生じる可能性があることは事実であり、あらかじめ知っておいて頂く必要があります。また、ご本人からの迅速な連絡を頂く事で、被害を最小限に食い止める事が可能となり、安全な治療を行えます。
①矯正治療の一般的なリスクや副効果について
②歯科矯正治療と併用する治療方法に関して
③患者の素因または治療歴に由来する事柄に関して
④矯正歯科治療の計画および装置装着・使用方法に関して