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12歳女児歯列から内側に飛び出している歯を歯列に取り込み治した症例(第一期治療のみ)|鎌倉駅より徒歩2分のドクタービーバー小児歯科・矯正歯科

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12歳女児歯列から内側に飛び出している歯を歯列に取り込み治した症例(第一期治療のみ)

12歳女児

主訴
  • 奥歯が一本、歯列から内側にはみ出している
診断名 一級叢生
装置名 ペンデュラム装置、マルチブラケット装置
抜歯部位 上顎右側第二大臼歯(第三大臼歯を代用)
期間 第一期治療 24ヶ月

費用 500,000円
治療のリスク ③-2重度の叢生(乱杭歯)がある場合、又は欠損歯が複数存在する場合、予想外の治療の長期化や装着した製品等の破損が生じる可能性があります。

症例の流れ

小臼歯が歯列から内側に飛び出していることを主訴に来院された患者さんです(図1)
上顎をみると片側の第二小臼歯が完全に歯列から飛び出し、
しかもスペースも全くありません(図2)

図1

図2 写真に向かって左の第二小臼歯が歯列の内側から生えています

反対側の犬歯も歯列から外側にはみ出しており、
前歯はやや唇側に倒れこみ出っ歯になっています。(図3)

図3 左側は小臼歯が1本内側に入っているので一見きれい、右側は犬歯がはみ出している。

下顎歯列も前歯に若干の凸凹が見られます(図4)

図4


治療方針

患者さんからの希望で歯列からはみ出した第二小臼歯はできるだけ抜きたくないとのことでしたので以下の治療方針を提案しました。

  1. ペンデュラム装置とヘッドギア装置を併用で使用してもらう。(図5,6)
  2. 小臼歯を抜かない代わりに両側の第二大臼歯を抜歯し、そのスペースを利用し小臼歯を取り込む。
  3. 抜歯した第二大臼歯の代わりは、まだ萌出していない第三大臼歯(親知らず)を利用する。
    第三大臼歯は萌出まで時間がかかるが第二大臼歯の位置に萌出してくるはず。
  4. それでも第三大臼歯の萌出スペースが稼げない場合は小臼歯抜歯に応じること。

以上を了承してもらい治療を開始しました

図5 ペンデュラム装置

図6 ヘッドギア装置


治療開始

第二大臼歯を抜歯した事ですぐに取込み用のスペースはできてきました。(図7)

しかし、完全にはスペースの確保が難しかったのでブラケットを装着しサポートしました。(図8)

図7 徐々にスペースがでてきた

図8 右側にもスペースが出てきた、左側が足りない分はブラケットでサポート

反対側も犬歯取込みに必要なスペースを稼げてきたのでブラケットを装着し、歯列を徐々に整えていきました。(図9)

図9 ブラケットを増やしていき、スペースを内鎖、歯列のかたちを整えた。


治療後

治療終了後の写真です(図10)

図10 第1期治療終了時

内側に飛び出していた第二小臼歯は歯列に取込まれました。
出っ歯も改善しております。(図11)
下顎に関しては今回は治療を見送り第二期治療で対応することにしました。
現在はリテーナーを就寝時のみ使用してもらい成長観察中です。(図12)

図11 出っ歯も目立たなくなった

図12 上顎にリテーナーを装着したところ

今後は成長観察と共に第三大臼歯の萌出を見守り、その状況により第二期治療での小臼歯抜歯を判断しようとおもいます。

これだけ歯列から飛び出した歯を取込むには相当時間がかかります。今回は第二大臼歯を抜歯しても1年半かかりました。また、全ての症例についてこのような方法が可能なわけではありません。

ただ、必ず抜歯でなくとも方法は複数考えることができます。どのような治療法が最適か診断時には時間をかけて話しています。全てのリクエストにはお答えできませんがなるべく希望に添う治療法を提案しています。

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歯科矯正治療でのリスクや副効果について

歯列不正や不正咬合の改善を目的とした歯科矯正治療にはリスクや副効果が生じる可能性があります。その多くは患者様自身の日常生活に重大な差し障りを与えるものではありません。

しかし、リスクや副効果が生じる可能性があることは事実であり、あらかじめ知っておいて頂く必要があります。また、ご本人からの迅速な連絡を頂く事で、被害を最小限に食い止める事が可能となり、安全な治療を行えます。

①矯正治療の一般的なリスクや副効果について

  1. 矯正装置の装着後及び着脱動作中、歯肉、舌、頬及び唇に、擦り傷又は痛み(口内炎)が生じる場合があります。
  2. 矯正治療開始直後及び途中に歯の圧痛を経験する場合があります。
  3. 矯正装置の装着が、一定期間、発語に影響を与える場合があります。
  4. 矯正装置の使用により、一時的に唾液分泌の増加もしくは口の渇きがある場合があります。
  5. 治療過程において、咬合状態が変化し場合によっては一定期間、不快感を感じる場合があります。
  6. 治療中、歯根長の短縮が生じる可能性があります。
  7. 矯正装置の装着が、歯、歯槽骨又は歯肉及び歯髄の健康状態に影響を与える場合があります。
  8. 矯正装置を使用した治療完了後、歯の位置が移動する場合があります
  9. 治療期間中は、むし歯や歯周病への対策を積極的に行う必要があります。
  10. 矯正治療を中断した場合でも、治療前の状態に戻すことはできません。

②歯科矯正治療と併用する治療方法に関して

  1. 重度の叢生(デコボコ歯)もしくは顎不均衡の改善、将来的に起こりうる口腔内の変化を減少させる等の理由で、粘膜や骨格および歯に対する口腔外科手術が必要となる場合があります。
  2. 歯科矯正治療の過程において、歯の移動効果の容易化、歯の連続性の維持、又は、その他の治療効果の発揮のために、一定期間、全部又は一部の歯に矯正治療用アタッチメントを接着する必要があります。
  3. 歯科矯正治療の過程において、歯の移動のための空隙創出のため、歯の抜歯や切削が必要となる場合、又は望ましい場合があります。
  4. 歯科矯正治療において、歯の形態修正が必要となる場合、又は望ましい場合があります。
  5. 歯の移動により咬合の変化が生じ、顎の関節に対する保護や治療が必要となる場合、又は望ましい場合があります。
  6. 治療計画の変更や中断を抑制するために、矯正治療前にむし歯や歯周病に対する治療が必要となる場合、又は望ましい場合があります。
  7. 上記の歯科矯正治療以外の治療を行うため、治療計画の休止や中断が必要となる場合、又は望ましい場合があります。

③患者の素因または治療歴に由来する事柄に関して

  1. 特殊な形状の歯が存在する場合、治療期間の長期化又は治療結果に悪影響を与える場合があります。
  2. 重度の叢生(乱杭歯)がある場合、又は欠損歯が複数存在する場合、予想外の治療の長期化や装着した製品等の破損が生じる可能性があります。
  3. 重度の開咬、過蓋咬合、およびそれらを含む骨格性の不正咬合の治療は、複数の治療法を併用する場合があります。
  4. 患者様について重度の叢生(乱杭歯)がある場合、矯正装置の着脱が著しく困難となる場合があります。
  5. 歯冠が短い場合は、歯の移動に制約が出ることがあります。
  6. 歯肉の状況によっては歯肉の位置が変わる事があり、それが事前に予測できない場合があります。
  7. 既存の修復物に交換が必要となる場合があります。
  8. 矯正治療装置の素材によるアレルギー反応が生じる場合があります。
  9. 身体・健康状態、及び医薬品の服用が、歯科矯正治療の効果に影響を与える場合があります。

④矯正歯科治療の計画および装置装着・使用方法に関して

  1. 治療計画に関して主治医の指示に従わない場合、又は、その他治療を担当する歯科医師が指示する使用方法やその他の指示に従わない場合、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与える場合があります。
  2. 装着する本製品等又はその一部を、誤飲又は吸引してしまう可能性があります。
  3. 矯正歯科治療において、歯の移動速度および移動範囲に限界があり、事前に予測が困難な場合があります。
  4. 適正な着脱方法を行わなかった場合、矯正装置が破損変形し再製作が必要となる可能性があります。
  5. 計画的に通院しない場合や計画外の事が生じた事の連絡を怠った場合、治療期間の著しい長期化又は治療結果に悪影響を与える場合があります。
  6. 計画外の事態が生じた場合に担当する歯科医師への連絡を行わない場合、身体的かつ精神的、時間的かつ経済的負担が増大する可能性があります。